現代共済論

現代共済論

  • 著者:押尾直志
  • 定価:4,400 円
  • ISBN:978-4-8188-2207-8
  • 判型:A5判
  • 頁:296頁
  • 刊行:2012年04月
  • ジャンル:協同思想人文・社会

内容紹介

国民の自主的な助け合いの運動・事業である共済が保険会社と同じ法律の適用を受け、事業の存続が脅かされている。新自由主義の規制緩和政策による共済規制の本質は何か。共済運動の今日的課題を視野に考察。

目次

 はしがき
序章 本書のねらいと構成
 1.本書のねらい 
 2.本書の構成 
第1章 「助け合い」論争とその意義
 はじめに 
 1.問題提起の理由とその意味(1) 
 2.問題提起の理由とその意味(2) 
 むすび 
第2章 協同組合運動と共済
 はじめに 
 1.協同組合思想と共済 
 2.共済=協同組合保険の歴史的展開 
 3.協同組合運動としての共済 
 むすび 
第3章 「共済事業監督法」制定論の問題点
 はじめに 
 1.「共済規制論」の特徴と問題点 
 2.「共済事業監督法」制定論の吟味 
 むすび 
第4章 共済事業におけるディスクロージャー問題
 はじめに 
 1.1992年保険審議会答申とディスクロージャー
 2.ディスクロージャーをめぐる動向と作業部会「中間報告」
 3.生協に対する規制強化とディスクロージャー
 4.共済事業におけるディスクロージャー 
 むすび 
第5章 大競争時代の共済
 はじめに
 1.共済事業を取り巻く環境変化
 2.市場競争下の共済事業
 むすび
第6章 市場環境の変化と生協共済
 はじめに
 1.協同組合保険としての生協の共済
 2.保障の見直しと普及活動:市場環境の変化の中での共済事業
 3.生協の共済事業の課題
 むすび
第7章 協同組合保険としての共済と「無認可共済」
 はじめに
 1.「無認可共済」の規制に関する改正保険業法の問題点
 2.保険経済論における共済と「無認可共済」との本質的相違
 むすび
第8章 保険法における共済
 はじめに
 1.保険法部会における「保険(契約)」の「定義(案)」
 2.「保険契約」の「附合契約性」と「共済」への類推適用
 3.保険監督法・保険契約法見直しの背景
 4.保険法学における「保険」概念規定と「共済」
 5.共済運動の発展と共済規制論
 むすび
第9章 イギリスと日本の共済事業
 はじめに
 1.イギリスの共済事業
 2.わが国の共済事業と「共済規制」問題
 3.共済事業をめぐる法規制問題
 4.共済の新たな展開
 5.CIS の社会責任活動および社会報告書
 6.わが国の各種共済団体の社会貢献活動(報告書)
 むすび
第10章 共済事業の今日的意義と法規制問題
 はじめに
 1.「無認可共済」と協同組合共済の本質的相違
 2.保険業法改正のねらい
 3.共済を捉える視点
 4.共済事業の新たな発展
 5.自主共済に対する法規制
 むすび
第11章 保険事業における規制緩和と共済規制
 はじめに
 1.保険業界の動向
 2.共済規制と共済を守る運動の発展
 3.新自由主義政策にもとづく保険政策
 4.共済運動・事業の発展と共済規制の強化
 むすび
結章 共済理論研究の現状と課題
 はじめに
 1.「協同組合保険としての共済」の生成と研究の方法・視点
 2.新自由主義政策と新たな共済の発展
 3.「消費者保護」を大義名分にした法規制の強化
 むすび:共済理論研究の課題
 
 参考文献
 索引