バブルと金融危機の論点

バブルと金融危機の論点

  • 著者:伊藤修・埼玉大学金融研究室編
  • 定価:本体3700円+税
  • ISBN:978-4-8188-2116-3
  • 判型:A5判
  • 頁:288頁
  • 刊行:2010年08月
  • ジャンル:金融経済
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内容紹介

バブルはなぜ起こるのか。再発防止を目指し発生のメカニズム、国際資本フロー、金融機関のリスクテイク、危機管理の国際比較、銀行検査、銀行行動などの観点から考察する。

目次

はしがき 
序 章 伊藤 修 
1 本書の問題意識と主題 
2 本書の構成と概要 
3 若干の補足 
第1章 バブル発生のメカニズムと防止のための政策対応 中井浩之 
はじめに 
1 金融仲介機能から見たバブル発生のメカニズム 
(1) 古典的区分:直接金融と間接金融 
(2) 仲介機関のインセンティブとバブル 
(3) 金融仲介機関への監督・支援体制の問題点 
2 マクロ健全性と金融監督・金融政策 
(1) マクロ健全性と金融政策 
(2) 金融監督によるバブル抑制 
3 今後の金融政策・金融監督の関係と方向性 
(1) 政策目標・政策手段・政策当局の関係 
おわりに 
第2章 バブルと国際資本フロー 小笠原 悟 
はじめに 
1 金融・経済のグローバリゼーション 
(1) 経済のグローバリゼーション
(2) 金融のグローバリゼーション 
2 90年代以降の金融危機発生のメカニズムと国際資本フローの役割 
(1) 北欧金融危機 
(2) 日本のバブル 
(3) メキシコ通貨危機 
(4) アルゼンチン通貨危機 
(5) アジア通貨危機 
(6) ITバブル 
(7) バブルの発生と崩壊における国際資本フローと為替レートへの影響 
3 サブプライムローン問題と国際資本フロー 
(1) サブプライムローン問題発生の要因 
(2) 住宅バブルの崩壊と世界的金融危機 
(3) サブプライムローン問題と国際資本フロー 
おわりに 
第3章 バブル発生の認知と膨張の抑止 伊藤修・黄月華 
はじめに 
(1) 主題 
(2) 問題の所在 
1 過去の事例 
(1) 1920年代米国バブル/30年代世界大恐慌 
(2) 1970年代前半 
(3) 1980年代後半日本のバブル 
(4) 1997年東アジア危機 
(5) 2000年代バブルと世界金融危機 
2 バブル発生の認知の目的と手段 
(1) 認知の目的 
(2) 認知の手段 
3 バブル膨張の抑止 
(1) 膨張の抑止策 
(2) バブル崩壊後への準備 
おわりに 
第4章 金融機関のリスクテイクとバブル 神津多可思 
はじめに 
(1) 今回の国際的な金融危機 
(2) 1980年代後半の日本のバブル 
(3) 金融面での過剰の回避 
(4) 本章の構成 
1 日米の金融仲介の特徴 
(1) 金融仲介のあり方 
(2) バブルの生成過程 
(3) 銀行に対する自己資本比率規制 
2 日米のバブルの共通点 
(1) 金融面での過剰の蓄積 
(2) 金融経済と実体経済の不均衡 
(3) 経済主体の期待の果たす役割 
3 日米のバブルの相違点 
(1) 不均衡の発生 
(2) 調整がなされるべき経済部門 
4 金融面の過剰の防止策 
(1) 金融規制を巡る国際的な議論の方向 
(2) 金融面の過剰の防止策 
おわりに 
第5章 金融危機管理の国際比較 徳丸 浩 
はじめに 
1 金融危機管理の枠組み 
(1) プルーデンス当局による金融危機管理の理論的背景 
(2) 金融システム危機の発展段階と各フェーズにおける政策対応 
2 金融危機管理の事例分析 
(1) 1990年代における金融危機管理の事例 
(2) 今次のグローバル金融危機における各国政府・中央銀行の対応 
おわりに──Policies to Avoid a Repeat?── 
第6章 不良債権処理制度と貸出条件緩和 岩崎美智和 
1 不良債権とは何か──2つのアプローチ、2つの原理と税制の制約── 
(1) 問題の所在 
(2) 2つのアプローチと2つの判定原理 
(3) 税制の制約と企業会計基準 
(4) バブル期の不良債権処理制度 
2 税制の制約下における不良債権処理(バブル期~1997年) 
(1) 償却・引当アプローチの変遷 
(2) 開示アプローチの導入 
(3) 早期是正措置の導入 
3 貸倒基準不良債権処理の進展(1998~2001年) 
(1) 償却・引当アプローチ 
(2) 開示アプローチ 
(3) 産業再生と破綻懸念先の最終処理 
4 経済価値基準不良債権処理の開始(2002年~) 
(1) 経済価値基準の浸透 
(2) 経済価値基準による要管理先債権処理制度の確立 
おわりに 
(1) 不良債権問題の「正常化」 
(2) リーマン・ショックと中小企業における貸出条件緩和の要件緩和 
(3) まとめと今後の課題 
第7章 銀行検査と金融バブル 大江清一 
はじめに 
1 1988年までの銀行検査の歴史 
(1) 明治期(1875~1911年) 
(2) 大正期(1912~25年) 
(3) 昭和期(1926~88年) 
2 1985年から98年までの銀行検査 
(1) 金融バブルと銀行監督行政および銀行検査 
(2) 1985年から98年までの銀行検査結果 
(3) 1998年までの銀行検査行政 
3 1999年から現代に至る銀行検査 
(1) 『金融検査マニュアル』の特徴 
(2) 『金融検査マニュアル』にもとづく銀行検査 
(3) 1999年から現代に至る銀行検査行政と金融バブル 
おわりに 
第8章 日米バブル後の日本の銀行行動と融資先企業 緑川清春 
はじめに 
1 バブル:日米モニタリング問題と日本における政府対応 
(1) モニタリングの違いとその評価 
(2) 日米バブル後の日本における政府・日銀の対応方針 
2 日米バブル前後の日本における銀行行動 
(1) 日本バブル時の銀行行動 
(2) 近時金融危機時の銀行行動 
3 日米バブル前後の日本における企業行動 
(1) 日本バブル時の企業行動 
(2) 近時金融危機時の企業行動 
4 銀行と融資先企業との関係 
(1) 銀行の取引契約書と取引序列 
(2) 銀行と融資先企業との幾つかの問題点 
おわりに