禁忌の兵器

明治大学国際武器移転史研究所研究叢書 4

禁忌の兵器

パーリア・ウェポンの系譜学

  • 著者:榎本珠良編著
  • 定価:6,600 円
  • ISBN:978-4-8188-2550-5
  • 判型:A5判
  • 頁:418頁
  • 刊行:2020年02月
  • ジャンル:歴史人文・社会

内容紹介

ダムダム弾、攻撃的兵器、大量破壊兵器、地雷、クラスター弾――特定の兵器をタブー視する近現代の発想や概念はいかに構築され変容したのか。既存の知の前提を問う新たな試み。

目次

序章
パーリア・ウェポンの系譜学(榎本珠良)
第1章  国際法学者の失敗――古典的戦争法における未完のプロジェクトとしての兵器違法化(ミロシュ・ヴェッツ)
コラム1 ダムダム弾――「文明」と「野蛮」の境界(竹内真人)
コラム2 いまだ存在しない兵器の禁止――化学兵器・生物兵器の事例(榎本珠良)
第2章 戦間期のイギリス軍縮政策と質的軍縮論――「攻撃的兵器」の規制をめぐって(松永友有)
第3章 イギリスを中心とした戦間期の空爆禁止議論 (小谷賢)
コラム3 戦間期イギリスにおける重戦車開発――潰えた大型陸上軍艦の夢(山下雄司)
第4章 「大量破壊兵器」概念の歴史化(イド・オレン、タイ・ソロモン)
第5章  戦略的なタブー――化学兵器とアメリカ外交政策(ミシェル・ベントリー)
第6章 特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の成立過程――軍事大国と弱小国の相克と妥協(岩本誠吾)
第7章 「地雷危機」の構築と地雷のパーリア化――開発と安全保障の融合の時代(榎本珠良)
第8章 「非人道的」兵器のスティグマタイゼーションを再考する――クラスター弾禁止と禁止賛同派の戦略(福田毅)
コラム4  「自律型致死兵器システム」(LAWS)の禁止論と交渉の展望(佐藤丙午・森山隆)
コラム5 「殺人ドローン」と呼ばれる武装無人航空機をめぐる議論の現状(森山隆)
終章 「パーリア・ウェポン」研究とその課題(榎本珠良)