家族酪農経営と飼料作外部化

家族酪農経営と飼料作外部化

グループ・ファーミング展開の論理

  • 著者:岡田直樹
  • 定価:7,920 円
  • ISBN:978-4-8188-2393-8
  • 判型:A5判
  • 頁:368頁
  • 刊行:2016年07月
  • ジャンル:社会・政治人文・社会

内容紹介

日本農業の安定には突出した企業経営の育成よりも、家族経営の展開を促進する必要があるのではないか。こうした視点から分業化がいち早く進んだ北海道の土地利用型農業経営を対象に分析。

目次

目次

はしがき

序章 本書の研究視角
 1. はじめに
 2. 土地利用型酪農における飼料作外部化の展開と課題設定
 3. 飼料作外部化に伴う酪農生産体制の特徴と分析視角
 4. 本書の構成
 5. 用語の定義

第1章 飼料作外部化展開の画期と酪農生産体制の諸類型
 1. 本章の目的
 2. 分析方法
 3. 分析
 4. 飼料作外部化に伴う酪農生産体制の類型
 5. 結語

第2章 飼料作作業外部化のニーズ形成と特質
 1. 背景と本章の目的
 2. 分析方法
 3. S利用組合の事例
 4. 考察:営農条件としての組織化空間の形成
 5. 結語

第3章 コントラクター体制における主体間関係の枠組み(1)
   ――推進主体によるコントロールと組織的デザイン・インについて――
 1. 背景と本章の目的
 2. 分析方法と対象
 3. 類型間の比較分析
 4. 考察:組織的デザイン・イン
 5. 結語

第4章 コントラクター体制における主体間関係の枠組み(2)
   ――グループ・ファーミングと資源リンケージシステム――
 1. 課題
 2. Aセンターの事例
 3. 事例分析
 4. 考察:資源リンケージシステムの形成
 5. 結語

第5章 営農条件悪化のもとでの主体間関係の変化
   ――三者間体制の事例を対象に――
 1. 課題
 2. 検討方法と事例
 3. 分析:主体間関係
 4. 検討と考察
 5. 結語:体制展開の方向

第6章 TMRセンター体制における主体間関係の枠組み
 1. 背景と本章の目的
 2. 方法
 3. TMRセンター体制に共通する主体間関係の枠組み
 4. 事例分析:TMRセンターにおける主体間関係と経済状況
 5. 考察:経済的格差の形成要因とTMRセンター体制の展開方向
 6. 結論:TMRセンター体制の構造と展開の理解

第7章 TMRセンター体制における酪農経営間の経済性格差の形成要因
 1. 背景と本章の目的
 2. 検討方法と事例
 3. 事例分析
 4. 考察

第8章 受委託マネジメント主体形成下における飼料作外部化の特質
 1. 本章の目的
 2. 分析方法
 3. C会の事例
 4. 事例分析:構造及びコントロールメカニズムの特質
 5. 考察:クラブ型の特徴と展開条件
 6. 結語

第9章 イギリスのコントラクター及びマシナリィリング体制の存立形態
 1. 本章の目的
 2. 検討の前提
 3. 農作業受委託とコントラクターの存立状況
 4. マシナリィリングの現状
 5. 考察:コントラクターの自生的展開とMRの構造
 6. 結語:北海道における飼料作外部化への示唆

終章 機能外部化とグループ・ファーミング展開の論理
 1. 課題と方法
 2. グループ・ファーミングの枠組み
 3. 組織型とクラブ型の選択論理
 4. 組織型における体制選択とTMRセンター出現の論理
 5. TMRセンター体制の展開例
 6. 結語

参考文献
あとがき
初出一覧
索引