経済計算のための統計

経済計算のための統計

  • 著者:岩崎俊夫
  • 定価:3,740 円
  • ISBN:978-4-8188-2190-3
  • 判型:A5判
  • 頁:208頁
  • 刊行:2012年01月
  • ジャンル:経済学経済

内容紹介

旧ソ連の経済計算論と経済モデル論を再検証し、今日の経済統計学分野の一部にみられる経済理論や方法論軽視への風潮に警鐘を鳴らす。

目次

はしがき
第1章 「1923/24年ソ連邦国民経済バランス」の
作成経緯と方法論──社会的再生産構造
把握のための最初の統計──
はじめに
第1節 国民経済バランス作成の画期
1-1 第1期 黎明期のバランス法
1-2 第2期 再生産論と均衡論
1-3 第3期 国民経済バランス体系の確立
1-4 小括
第2節 国民経済バランス作成以前の計画法
2-1 計画法としてのバランス法
2-2 種々の計画法と統制数字
第3節 「1923/24年ソ連邦国民経済バランス」の作成経緯
3-1 その登場
3-2 その内容
3-3 その経済理論
第4節 「1923/24年ソ連邦国民経済バランス」の批判的検討
4-1 その方法論
4-2 その表示形式
4-3 その問題点
おわりに
〈付〉「1923/24年ソ連邦国民経済バランス」の構成

第2章 国民経済バランスの史的展開(1930~55年)
──経済計算の体系化とストルミリン表式──
はじめに
第1節 1930年代の国民経済バランス体系
1-1 1928-30年国民経済バランス
1-2 1930年代後半の国民経済バランス
第2節 1930年代の国民経済バランス論争
2-1 均衡論批判と単一総合バランス
2-2 ストルミリン36年表式
2-3 その評価
第3節 戦後の国民経済バランスの発展
3-1 1950年代の国民経済バランス
3-2 ストルミリン54年表式
3-3 その評価
おわりに
第3章 国民経済バランス体系の確立と部門連関バランス
──歴史的位置と理論的基礎──
はじめに
第1節 中央統計局のバランス体系と部門連関バランス
1-1 国民経済バランス体系の確立
1-2 部門連関バランス作成の試み
1-3 部門連関バランス研究の多様化
第2節 部門連関バランスの基本性格
2-1 経済計算のための部門連関バランス
2-2 部門連関バランスのモデル化
2-3 再生産分析への部門連関バランスの適用
おわりに
第4章 国民経済計算体系の方向転換
──MPSとSNAの統合──
はじめに
第1節 SNA方式導入の背景
1-1 市場経済への移行とMPSの限界
1-2 68SNAにおける生産と市場
1-3 不生産部門をめぐる諸問題
第2節 SNA方式導入の準備作業
2-1 GNP指標
2-2 部門連関バランス
2-3 ИСМЭП(マクロ経済指標の統合システム)
おわりに
第5章 最適経済機能システム論と生産関数論
──数理派の経済観──
はじめに
第1節 最適経済機能システム論と生産関数論の概要
1-1 最適経済機能システム論
1-2 生産関数論
第2節 数理的計画論の経済観
2-1 数理的計画論の経済構造分析
2-2 最適経済機能システム論の価格論
第3節 生産関数論による経済動態分析
3-1 技術進歩の測定
3-2 限界効率指標の過大評価
おわりに
第6章 最適計画論の特徴と問題点
── Н. П. フェドレンコの所説を中心に──
はじめに
第1節 最適計画論における「計画性」概念
第2節 最適計画論の価格論
おわりに

あとがき 
索  引